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大学生にこそ知ってほしい献血の現状

今回は「大学生にこそ知ってほしい献血の現状」というテーマで記事を書いてみます。

なぜこんな記事を書こうと思ったかというと、若年層の人口及び献血者数は年々減少しており、特に10代〜30代に対する献血の普及啓発を図ることが重要であるためです。

だからこそ、特に大学生の皆さんにはこの記事を最後まで読んでいただいて、献血に対する理解を深めてもらえたら嬉しいです。

それでは早速見ていきましょう!

献血の歴史

輸血の始まりと血液センターの設立

そもそも献血はいつ頃始まったのでしょうか?

まず、近代の科学的な輸血法が日本に入ってきたのは、1919年(大正8年)です。

そして、1930年(昭和5年)、時の浜口首相が東京駅で凶漢にピストルで撃たれるという事件が起きたのですが、この時、東大の塩田教授らが駆けつけて、駅長室で輸血を行い生命を救いました。

この出来事が大きな関心を呼び、輸血が一般的に行われるようになります。

輸血は、血液を採取してそのまま輸血することから始まりました。

しかし、この輸血法には感染症などのリスクがあり、1948年(昭和23年)には、東大病院で輸血による梅毒感染という事故を招いてしまいました。

そこで、当時の厚生省は日本赤十字社、東京都、日本医師会などの代表者を集め、本格的に血液事業に取り組むことを決めたのです。

そして、1952年(昭和27年)4月10日、日本初の血液銀行(現赤十字血液センター)である日本赤十字社東京血液銀行業務所が開業しました。

売血の時代

こうして日本赤十字社は、無償で血液を提供してもらう献血を健康な人に呼び掛けました。

しかし、自分の血液を売る人々の多くは、定職に就けない人たちであり、仕事に就けなかった日には生活費を得ようと、血液を売りに行きました。

このように、血液の供給源を売血者に頼っており、売血者の血液は赤血球が回復しないうちにまた売血してしまうので、赤血球の少ない黄色い血漿ばかりが目立つものになってしまいました。

健康を害するほど売血を繰り返した人の血液は、輸血しても効果が少ないばかりか、輸血後肝炎などの副作用を招き、これが大きな社会問題となりました。

そこで政府は1964年(昭和39年)8月21日、「献血の推進について」を閣議で決定したのです。

こうして、赤十字血液センターが各地に開設されていき、献血の受け入れ体制は急速に充実していきました。

新しい献血方法の導入

現在、輸血用血液は100%献血によって確保されています。

しかし、血液中の血漿成分からつくる血漿分画製剤(アルブミン・免疫グロブリン・血液凝固因子製剤など)については、現在も外国からの原料血漿もしくは製品の輸入に頼っている部分があります。

1975年には、WHO(世界保健機関)から「自国で必要とする血液は自国で確保すべし」との勧告があり、このことは大きな問題となってきました。

これを受けて、国会では1988年(昭和63年)末、血漿分画製剤の中でも血液凝固因子製剤について、早期の国内自給を求める決議がなされました。

これらのことから、今までの施策を再度見直し、「すべての血液製剤を国内献血で自給する」という目標の達成をより確実なものとするため、厚生省内に新たに新血液事業推進検討委員会が設けられ、検討が加えられてきました。

 

献血の現状と課題

献血者数の推移

このグラフは献血者数の推移について示しています。

H30年度は474万人が献血に協力しており、「400mL献血」が全体の約70%を占めています。

ここで特に注目いただきたいのは、20代と30代の献血率が年々低下しているという点です。

輸血用血液製剤や血漿分画製剤の多くは高齢者の医療に使われており、輸血用血液製剤を使用している人の約85%は50歳以上です。

一方で、献血者の約70%は50歳未満であり、この世代の国民が輸血医療を大きく支えています。

しかし、先ほども説明した通り、若年層(20~30代)の献血者数は減少傾向にあります。

つまり、日本の少子高齢化がこのまま進んでいくと、将来の安定供給に支障をきたす恐れがあります。

安定供給のために

こちらは「献血ができなかった人数の推移」に関するデータです。

H30年度の時点でさえ、64万人が献血を受けれなかったということです。

血液は長期保存することができませんので、医療機関に安定的に血液を供給するためには、輸血用の血液を十分に確保する必要があります。

20代〜30代の献血者数が減少傾向のままでは、この「献血ができなかった人数」はさらに増えていくことでしょう。

だからこそ、今後の安定供給のためにも、特に若い世代の献血への理解と協力が不可欠になっているのです。

 

献血の流れ

採血の基準

しかし、誰しもが献血に協力できるわけではなく、健康の観点から様々な基準が設けられています。

全血献血よりも成分献血のほうが基準は緩いです。

ですので、全血献血の基準には該当せずとも、成分献血はできる可能性があります。

献血ができる場所

献血は主に「献血ルーム」「献血バス」ですることができます。

献血ルームは駅前や商店街など、都市部を中心に交通の便が良い場所にある傾向があります。

一方で、献血バスは事業所や学校、ショッピングモールなど、様々な場所に停まっていますので、見かけたことがあるという人も多いかと思います。

具体的な場所に関しては、日本赤十字社のページから確認ができるので、ぜひ見てみてください。

献血場所を探す

当日の流れ

献血当日の流れは次の通りです。

①受付

受付では受付確認表への記入と本人確認を行います。その後、簡単な質問事項に回答します。

②問診・事前検査

質問の回答に基づき、問診と血圧測定を行います。その後、少量の採血を行い、貧血の心配がないか事前に調べます。

③採血

採血ベッドに横になり、採血を開始します。採血時間は全血時間で10〜15分程度、成分献血は採血量に応じて40〜90分程度です。

④休憩

献血ごは休憩場所で十分に水分をとりながら休憩します。ちなみに、休憩場所にはドリンクバーやアイスバーが設置されていることが多いです。

最後に、献血カードを受け取って献血は終了です。

場所や時期によっては混んでいることもありますので、予約が可能な場合は事前に予約しておくことをおすすめします!

 

まとめ

いかがだったでしょうか?

今回は「大学生にこそ知ってほしい献血の現状」というテーマで、献血の現状から献血当日の流れまでご紹介しました。

この記事を読んでくれた皆さんが、献血に協力してくれるとともに、周りの人たちに献血の必要性を普及してくれることを心から願っています。

 

それではまた!

 

(参考・引用:日本赤十字社HP http://www.jrc.or.jp/)